あなたが怒られるのはコミュニケーションコストがかかるせい?-対人関係の悩みを伝える側から考察する。
コミュニケーションの問題は、些細なことから大きなことまで日常のありとあらゆる場面で起こっている。
恋人とのやり取り、上司とのやり取り、家族とのやり取り、親友とのやり取り。
あからさまに怒られたり、面倒くさがられたり、時にはシンプルに「で?」と言われてしまったり、それらを引き起こしてしまう原因は相手の気持ちを察することが出来ていないことだったり、そもそも話の論点がずれてしまっていたりと色々存在するのだろうが、今回は『話のゴールまで中々たどり着けない』人について触れたいと思う。
注意書き的になるが、僕は基本対人関係においてどちらか一方が頑張らないといけないという考え方は嫌いだ。
例えば、「君何言っているかわかんないから出直してこい」と一方的にキレたりするのはイケてるとは思わない。
伝える方にはちゃんとわかりやすく伝えるという責任もあるが、聞く側にだって肝要な心で相手の話がつたなくてもなんとか理解してあげようという姿勢は大切だと考えている。
要は、どちらか片方がコミュニケーションの責任を負うんじゃなくて、相互にリスペクトしたうえでお互いに歩み寄る努力が大切だって考えている。
じゃあ、どうやって『相手に歩み寄っていく』かについてだが、これから発信側について書きたいと思う。
相手にエネルギーをかけさせてしまう人
恐らく発信側ー何かしらのことを誰かに伝える際に苦手意識を持っている人は、普段のやり取りの中でよくわからないけどなぜか怒られる、雑な返しをされる、詰められる、もしくは単刀直入に「だからさあ!!」って言われるといった経験はないだろうか。
それは、あなたが相手から見た時にエネルギーのかかる人間だからという理由からだ。
言い換えると、あなたが言っていることを理解することに頭を使ったり、意識を集中させたりしないといけない状態に相手をさせているということ。
たぶん、話しながらうすうす自分でも「あれ、なんか自分の話がうまく伝わってないな」ということには気づいていると思う。
では、何がそんなにあなたの話を厄介なものにしてしまい、相手をイラつかせてしまっているのか、2つの理由を見てみたい。
そもそも何を言っているかわからない
あなたはきちんと話しているつもりでも、聞く側からしてみたら何を言っているのかわからないということは往々にしてあることだ。
「え、ちょっと待て。何言ってるのか全然わからない。」と言われてしまう時は大抵2つの原因がある。
それは、日本語的な問題で文章がそもそもなっていない(主語述語が抜けている、接続詞の使い方が適切じゃない、あれそれといった指示語が多すぎる)ことと、話を進めるうえでの前提条件を相手と共有できていないことだ。
日本語が出来ていないっていうのもけっこうな問題なんだけど、まあこれはちゃんと「誰が」という主語をいれることと、「こそあど言葉」をなるべく使わないようにして固有名詞を使うことを意識すれば大抵は良くなる。
接続詞やてにをはがうまく使えていない人は日本語の文法書を一回買って勉強した方がいいかもしれない。
ちなみに接続詞はこいつがおすすめ。
それよりも、相手と前提条件を共有できていないことはかなり厄介な問題だ。
なんで厄介かって言うと、これが大抵話の冒頭に入れることを忘れてしまう。
ついつい質問などする時は「○○ってどういうことなんですか!?」って気持ちがはやって聞いてしまうんだけど、相手からしてみればどうしてあなたにその疑問が起こって自分はその質問に対してどんな答えを伝えればいいかが全く分からないのだ。
従って、まずは一旦気持ちを落ち着かせて「○○をしているときに△△というような問題が起こって解決策を教えてほしい」のように、話の最初に必ず相手に自分がこの話をするうえで共有しておくべき前提条件をしっかり伝えておくというのが、円滑なコミュニケーションでとても大切になってくる。
何をしてほしいのかわからない
このタイプの人は「言ってることはわかった。それで結局何?」と言われてしまう人のこと。
相手はどうリアクションを取ってほしいかわからず、その結論に辿り着くまでに長いラリーが必要になるからうんざりさせてしまう。
こいつを引き起こす主な原因は、『こう言ったらこう動いてくれる』っていう暗黙の了解において世代間や立場で認識の差があること、あとは単純に伝える順番を整理できていないだけということが挙げられる。
この二つの中で、特に暗黙の了解の差は厄介な問題だ。
これは正直伝える側でも聞く側の問題でもないような気がするけど、対応策としては経験の中で暗黙の了解を感じ取っていくしかないと思っている。
例えば
反対に物事の伝え方を整理できていないのは100%伝える側の問題だ。
これは大いに改善できる要素で、意識してほしいのは結論⇒理由の順番で話を組み立てることだ。
このように結論、相手にどうしてもらいたいかを先に持ってくることで、「早く結論言って!」とせかされることもなくなるし、ましてや結論を言わずに「で、結局何なの?」と詰められることも無くなる。
最後に
コミュニケーションコストがかかる人って、やはり相手からしてみるとめちゃくちゃ鬱陶しいもの。
「頑張って理解してよ!」のスタンスで自分が全く努力しようとしないのは、伝える側の怠慢だ。
従って、上記のことを意識するだけでもあなたの対人関係は格段に飛躍するだろう。
次は聞く側の視点で書こっと。