自分一人じゃ決断できない。-アドバイスをもらう時に気を付けるべき2つのこと。
『決断する』という岐路に立たされる時、人は2種類に分かれる。
自分1人では決めることが出来ずにアドバイスを受け熟慮する人と、アドバイスをもらわなくても自分でドンドン道を切り開いていける人だ。
僕は間違いなく前者の人間で、大切な決断の時には恐怖や不安に負けたり、よりベターな選択肢はないかと考えたりと、いつも自分で決める前に人からアドバイスを受けている。
本当に小さい頃からアドバイスもらいまくり人間だったけど、『ちゃんとしたアドバイスのもらい方』の原型が出来たのは、大学生活が終わりに差し掛かったあたりだった。
就活やら就活が終わった後の大学生活の過ごし方やら今後の人生やらについて悩みに悩んでいた僕は、本当に年齢も性別もバックグラウンドも違う色んな人からアドバイスをもらいまくった結果、どうすればいいかわからなくなった。
今振り返ってみると、当時はいくつもあるアドバイスの中から、「どのアドバイスに従うことがベストなのか」というところに躓いていたような気がする。
その時必死に考えた経験、アドバイスをもらう時に大切だと気付いた2つのことについて、今日は話したい。
なぜ相手はそのアドバイスをしたかを考える
相手がそのアドバイスをなぜしているのかを正しく理解することは、アドバイスを受けるうえで最も重要な要素であると考えている。
なぜなら同じ事を言っているようなアドバイスがあったとしても、それらのアドバイスに含まれるメッセージが異なっていたり、同じ内容についてアドバイスをしているようでも、よくよく聞いてみると全く別の次元のアドバイスであることがわかったりすることが往々にしてあるからだ。
極端な例かもしれないけど、「絶対結婚した方がいいよ!」とアドバイスをするAさんと、「別に結婚はしなくてもいいよ。」というBさんがいるとする。ちなみに設定としてはアドバイスを受ける人は未婚者。
Aさんは40代で結婚をした世間一般で言うところの晩婚の人だ。
周りの皆が結婚していくのに自分だけ取り残されていった30代の苦い思い出ももちろんあるが、なにより家庭があるという幸せを噛みしめているからこそ「(独身よりも)結婚した方がいいよ」とアドバイスをする。
一方Bさんは法律家。
別にこのご時世、婚姻届けを出さなかったからって婚外子やその他諸々の権利も面で不都合や不利益が出るわけじゃないから、別に事実婚や内縁でもいいんじゃないのと考えている。実際にBさんには奥さんはいるが、婚姻届けは出していない。
夫婦としての関係があることは大前提で、「(法律的に)別に結婚はしなくても(事実婚で)いいよ」 とアドバイスをする。
こういった背景を読めなかったら、生涯独身でもいいかどうかの対立するアドバイスだと捉えてしまう。
それでもし「まあBさんは別に結婚しなくてもいいって言ってたし。」って考えて生涯独身を貫き通したなら、アドバイス通りになっていないってことになる。
じゃあ、こういったアドバイスの裏側を読み取ろうとしたらどうしたらいいか。
それは性別、職業、家族構成といった目に見えてわかる情報から、相手がどんな価値観を持っているのかというところまで考慮して、どうしてそのアドバイス(答え)に至ったのかについて想像力を掻き立てるしかない。
それが言葉の理解を深め、より本質を突いたアドバイスを受け取ることが出来る。
アドバイスが絶対正しいわけじゃないことを理解する
アドバイスをもらう人間が良く陥ってしまう罠に、アドバイスを受けた自分はそれに従わなければいけないという強迫観念を持ってしまうというものがある。
かく言う僕も思いっきりそのタイプだった。
今の自分の考えよりもアドバイスをしてくれた人の考えの方が正しくて、アドバイスを聞かなかったら絶対失敗してしまうと思い込んでしまう。
この強迫観念が、アドバイスをもらうスタンスを狂わせる。
この強迫観念はめちゃくちゃ根強いもので、アドバイスを無視して失敗した時に「ほら、言ったとおりにしておけばよかったのに。」と言われる経験が積み重なれば積み重なるほど、アドバイスが絶対正しい、アドバイス通りしたら絶対成功する、みたいな考えがしみつく。
だけど、アドバイスで提示された選択肢もあくまで一つの指標でしかない。
あなたの考えAがあって、アドバイスBがあるとするなら、Bを選んでいたからといって必ず成功するかっていうと、そういうわけでもない。
成功するかもしれないし、失敗するかもしれない。客観的に考えると物事に絶対性はないし、そう思うとAもBも同じ土俵の選択肢のはずだ。
だから、『もらったアドバイスが絶対に正しいし、それに従わないといけない』なんてことはないということを理解しておく必要がある。
まとめ
相手のアドバイスを正確に読み取り、言い換えれば本質を捉えて、自分の状況に当てはめた時により良い判断になるかフラットな視線で判断する。
これがアドバイスをもらう上で気を付けておきたいことだと僕は考えている。
これが出来るようになれば、もらったアドバイスは有意義なものとしてあなたの選択肢に生きてくると思う。