若さが贈る

いつまでも、心に青春を。

人の目が気になるあなたへ。人って何かしら迷惑をかけて生きていると思うんだ。

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先日、退職を検討していて悩みがあるという人の話を聞いた。

彼女は自分が今いなくなることで職場の人達に負担がかかってしまう、迷惑がかかってしまうことが気になり、今辞めていいかどうかで悩んでいるとのことだった。

 

 最初この話を聞いたときは、やっぱりこの人めちゃくちゃ優しい人だなって思った。

それと同時に、こんなに周囲の人のことばかり気にしていていたら、自分の好きなことが出来ていないんじゃないんだろうかとも感じた。

 

 

日本人は言うまでもなく集団の和を大切にする文化がある。

欧米のようにぶつかっても権利は主張することをよしと思わない。

特に女の子は、「周りと仲良くしなさい、女の子なんだから摩擦を作るようなことはしちゃ駄目よ」と、小さい頃から刷り込まれる。

そんな環境の中で育つのだから、「周囲から自分はどう思われているのだろうか」という人の目が気になる姿勢は自ずと身につく。

たしかにこれはものすごく大切なことだと思う。

だって、”なにか違う”ということでいじめられたり、目をつけられたり、人の目を気にしないことで自分が傷つくことが増えるし、同時に相手に迷惑をかけて申し訳ないという気持ちでいっぱいになるから。

 

だけど思う。

今まで生きてきた中で、自分が誰にも迷惑をかけずに生きてきた瞬間はあったのか?って。

この世に生を受けて、両親の時間やお金を犠牲にして育ってきた。

新しいことで右も左もわからない状態の時、上級生や先生方にめちゃくちゃ面倒を見てもらった。

サークルの行事や仕事でミスをしでかした。

程度の大小や相手がどう感じているかの差はあるにせよ、生きてからこの方迷惑なんてかけっぱなしだ。

助けられて助けられて、こんなじゃダメだなって思って頑張るけどまた助けられて。

自分一人の力で誰にも迷惑をかけずに生きてきたなんて到底思えない。

つまり、意識していなくても人は生きている時点で誰かに迷惑をかけるもの。

だから、「迷惑をかけたくない」って少し窮屈な考え方じゃないかって思うんだ。

 

だからといって、わざと迷惑をかけていいと言っているわけではない。

自分たちがただ楽しいから、むしゃくしゃした腹いせにといった、中学生のDQNみたいな幼稚な行動をしていいわけじゃない。

『自分を大切にする』、そのうえで迷惑がかかってしまう、っていう感覚。

 

 

退職のことに話を戻すけど、どちらかというと「迷惑をかけたくない」って言っている時の心理って、本当に相手への思いやりに溢れている部分もあるんだろうけど、それ以上に迷惑をかけたことで生じる周囲からの非難が嫌だっていう気持ちの方が強いんだと思う。

 

ここからは現実と理想の話。

正直、どちらにしても傷は残る。人の目を気にして自分の想いを我慢しても、自分の思うように自己本位で行動しても。

結局重要になってくるのは、自分はどちらの方を許容できるかという境界線の感覚だと考えている。

 

だけど、この二つを上手く解決出来てしまう人がいるのも確かだ。

自分の意見・やりたいことは押し通すけど、それが批判の的にならない。

なぜか周囲にも納得してもらえたり、認めてもらえたりする。

おそらくこういった人たちは、僕たち以上に自分の言葉が相手をどんな思いにするかや相手の立場・状況といったものにものすごく気を遣っている。そのうえで摩擦が生まれることを恐れず自分の意見を主張する。

このレベルになったら、人の目を本当の意味で気にしなくなって、自由に生きれるんだろうなあって思う。

 

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テクニックでどうこう出来る部分じゃないと思うけど、良書なので参考までに。