若さが贈る

いつまでも、心に青春を。

初めてコミュニティビジネスの現場に足を踏み入れた話をしようと思う。

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これは転職が決まり上京したての5月くらいの話だ。

この時はまだ自分の家が決まってなくて、友達の家に転がり込んで居候させてもらっていた。

まあ、自分の家じゃないと出来ることが限られるというか、やる気にならないからTinderをだらだらやっていた。

すると美人系のアラサー女性となんかマッチングして、あれよあれよと会うことになった。

彼女は高学歴で何回か転職を行っており、今年になって会社を退社し独立したとのことだった。

この時はまだ、「ハイスぺアラサー女子と楽しく遊ぼう」くらいの気持ちだ。

真面目な話が刺さるだろうと思って、最初からフルスロットルで自分の持ち球を惜しみなく出した。

案の定彼女は興味津々で聞いてくれ、たぶん「私の話が理解できるしっかりした年下君」くらいのステージにいたと思う。

いい感じになってきて、ふと彼女が口を開いた。

「私の一番尊敬している○○さんっていう人が今度20代向けの講演会するんだけど、よかったら来てみない?」

そのときは話を合わせて「ぜひぜひー!」なんて言っちゃってURLを送ってもらってバイバイした。

 

帰ってからそのURLを開いてみると、ものすごく内容がうさんくさい。笑

普段だったら10,000円だけど、若者限定に3,000円で講演会開きます、みたいな。

絶対行動経済学かなんかの初歩トリックだろってあからさまにわかる。

とりあえず主催者のこいつ誰だって調べてみたら、そこそこ有名っぽかった。

仮にこの主催者をA氏としておこう。

まあ光も闇もすべてを内包し中庸の道を歩くっていうのが僕の信念だし、このA氏はマーケティングが専門分野らしいのでその話が少しでも吸収できればと行ってみることにした。

 

会場には20人くらいいただろうか。

一番若くて大学生、だいたいは僕と同じぐらいの年齢の人達だった。

まあ20代限定のイベントだから当たり前か。

20人の構成は新規参加者の10名と、その10名を連れてきたA氏のコミュニティメンバー10にだった。みんな、それぞれA氏が運営しているコミュニティに所属している人から紹介されて参加している形式だった。(僕を誘ったティンダーのアラサーちゃんも所属している)

 

時間になりA氏が登場し話を始めた。

コミュニティにすでに所属している人達は、A氏の話にすべてうんうんとうなづいたり、感嘆の声を漏らしたりしている。

いや、自分ら一回この講演聞いたことあるのにその反応はおかしいやろと思いつつ、ぼーっと話を聞いていた。

どんな話だったろうか。

 

俺は年収1億は軽く超えている。

たくさん金を使って自分に投資しろ。

誰も信じるな、どれも正しいしどっちでもいい。

 

とかだったかな、主要な話は。

1時間程度で講演が終わった時、多分僕はものすごい顔をしていたに違いない。

500円も払いたくねーすっからかんの内容じゃねーか。

コミュニティメンバーの人が「Aさんの話どうでしたか?すごかったでしょう?」と目をキラキラさせながら聞いてきたとき、

「いや、当たり前のことしか言ってなかった気が、、、。てかこれまだエピローグで次にちゃんと話すんですよね?」とあまりの衝撃で素の意見を言ってしまい場を凍り付かしてしまったくらいだ。

 

その後はひたすらA氏が運営しているコミュニティに入ればいかに素晴らしい経験が出来るか、人生が待っているかについて延々と話が続いた。

社畜で心を病んでいた私はAさんに出会って救われて今幸せです」みたいな。

一応情報としてどんな事を話していたかについて言及すると、

みんなでボディビルの大会を必死で応援して応援の力を実感したり、綱渡りのアクティビティで死と隣の合わせの緊張感を感じ感性研ぎ澄ましたり、高級ホテルで食事をして一流のサービスを経験したり、とかするらしい。

 

ちなみにこのコミュニティに入るための条件はこの時点では明示されない。

まあお金かかるんだろうなあくらいの感覚。

そして、話の最後にコミュニティに参加したい人は後日面談するとのことで、アンケートを取られた。

面談を行う理由としては、コミュニティのレベルを下げたくないとのこと。

これにはごもっともな理由でレアリティあげて確からしさを作ってんなーと感心した。

ここまで来たら最後まで付き合っちゃえってことで、後日面談を受けに行くことにした。

 

面談はA氏がコミュニティ用に提供しているオフィスで行われた。

僕の面談をしてくれたのはコミュニティ内で主要人物らしき人だった。

この際だからとコミュニティビジネスってなんやねんと根ほり葉ほり突っ込みまくった結果わかったことがあった。

 

コミュニティビジネスの本質は金を払って仕事をもらっている、ということだ。

A氏というコミュニティの中心人物はすでに一角の人物で、その人のもとには色々な仕事が集まっている。

彼の元に集まっている仕事は彼の気持ち次第で誰に振ってもいいものだ。

そこで、自分のコミュニティの人物に仕事を与えてやる。

そして仕事を与えられた人はその仕事でお金を稼ぐ。

仮にこの人をB氏としたら、B氏がそうやって徐々に力をつけてきたらB氏に対しても仕事が集まるようになる。

するとこのB氏の仕事、誰に振ってもいいからコミュニティの人物に振る。

こんな感じでコミュニティ内でぐるぐる仕事を回しながら参加者はお金を稼ぐという仕組みが出来上がっているんだろう。

この仕事をもらう集団に入るためにみんな高額なお金を払うというイメージだろうか。

ちなみに「いくらかかるんですか?」と聞いたら100万って言ってました。笑

このコミュニティの規模は200人くらいということだった。

こういった胡散臭い類のものが詐欺詐欺言われるのは、結局後から参画した人に仕事が分け与えられないからお金だけ払ったけど稼げないという現象が起こってしまうからだろうと想像している。

ざっくり言うとねずみ講みたいな仕組みが意図せず出来上がっている。

だから高いお金で契約して騙されたと思いながら返済に困窮する人たちが出たりするんだろう。

まあ意図して騙しているコミュニティもあるんだろうけど。

今回行ったところは正直そんな感じではなかった。

 

 

こういったコミュニティ内で仕事やお客をまわすっていうスタイルは、これからの個の時代で主流な稼ぎ方になるのは間違いないだろう。

それに気づけただけでも有意義な体験だったなあと、表参道のカフェで振り返った休日でした。(笑)