若さが贈る

いつまでも、心に青春を。

カウチサーフィンしたら全裸になった。

パリ生活19日目

最近暖かくなってこれは春の訪れかと思っていたが、今日はいきなり暑くなった。

小学校の時に「春は変な人がたくさん出てくるから気をつけなさい」と口をすっぱくして先生が言っていたが、決して暖かくなったから全裸になったわけではない。

 

ニコの家を離れ新たなホストの家へ。

26歳以下は土日だけメトロの割引券があるから凄く助かる。

辿り着いたのはボンディというこれまた日本で言うところの埼玉みたいな街。

カウチサーフィンのプロフィール上で「裸絶対です」って書いていたホストだ。

 

いや裸絶対ってなんやねん。まあ日本は銭湯の文化があるし、加えてそこそこのことでは動じなくなってきたので、「別に気にしないから大丈夫」と答えていた。

正直わけわからんことを要求されたホステルにいけばいいぐらいで考えていた。

まあ、もし同居人に女の子がいたらという下心があったかなかったかといえば、なかったわけではない。

14:00にホストのマルコが迎えに来てくれ、彼の家へ。

 

 

あれ?脱いでない。え、脱がないの?

「ラッキー、楽勝やこれ」と心の中で思いつつ、展示会にいくから一緒についていかないかと言われ、当然ついていく。

しかし昨日の疲れが。。。約2時間の爆睡ドライブをしただけだった。

 

そして再びマルコの家へ。

人間とは欲深いもので、あれほど人と話したいと思っていたのに、毎日のように人と話し出すと好きな人だけ話したい、一人の時間が欲しいと思うようになる。

しかし僕にはずっと1つの緊張がつきまとう。

 

いつ脱ぐんやろうなー、いつかなー、脱がないんかなー。

 

彼はなぜかずっとヌーディニアンの美学を語っている。

あーそっかあ、この人そういう人なんだってなぜか一人で裸絶対の理由を納得。

なんのバリアも無いほうが、オープンにうち溶け合えるだろ?とか。

僕はいつも人と距離を縮めていたいからヌーディニアンとなったんだ、とか。

その熱い語りに結構納得してしまわなくも無かった。

 てか泊まってるの僕だけかい、ショック。

 

 

そのときは、不意に来た。

ディナーの準備が整ったとき、

 

「カズマ、これから君のヌーディニアンとしてのファーストステップだ。」

と、彼は聖職者の如く僕に優しく声をかけた。いつ誰がヌーディニアンになるって言ったんですかおーい。

まあ仕方ないから脱ぐ。

 

えーと。

僕は破廉恥なことが一番嫌いなのだが、それ以上になぜアラフォーのおっさんの裸を見ながらご飯を食べないといけないんだ。

しかも裸に蝶ネクタイ。

客観的に考えて、ただの変態じゃないか。

ていうかなんだこのエロティックな照明とムーディな音楽は。

多分気を遣ってワインたくさん飲ませてくれてるんだろうけど、なんか怖いじゃないか。

 

あと4日しかいないのに何が悲しくて僕はこんなことをしてるんだ。

明日からはホステルに戻ろう、そう心に固く誓った。