拾ったものは、消しゴムでした。
パリ生活7日目
パリに着いたらやってみよーと思っていたことも、もう数少なくなってきた。
今日はその中の1つ、「耳をすませば作戦」を決行することにした。
イエーイ、ドンドンドンドンドーン。
※主人公天沢聖司が、ヒロイン雫が図書館通いをしていることを突き止め『読書好きな雫がまだ読んでいない本を片っ端から借りて図書カードに名前を書き込む』という行為に出て、二人の物語がスタートする。
早速始まりの舞台、図書館を探す。
僕はサン・ジュヌヴィエーブ図書館というところに行くことにした。
この図書館は入り口でスタッフさんに利用者カードを見せないと中に入れない仕組みらしく、新規利用者は利用者情報を登録してカウンターでカードを発行するという流れのようだ。
オーケーオーケー、
じゃなくないか。
いきなり問題発生。
住所がわからない。
あ!日本の住所・・・いや、日本じゃ今ホームレスだった。
しょうがないからテキトーに入力。
何年生かなどの質問もあり(フランスと日本はシステムが違う)、これもテキトーにフランス語勉強中の海外大生に。
なんやかんやで登録し、カウンターにカードを発行してもらいに向かう。
またここで問題発生。
カウンターの人達が英語を喋れない。
まあフランスだもんね、フランス語で対応されるのは当たり前だよね。
でも僕はフランス語喋れないので、
とりあえず「Uh-huh.」と「owi.」と笑顔で押し切ろうとしてみた。
はいダメー。
30秒で撃沈。
もはやフィーリングだけで書類を片付け、なんとかカードを発行してもらった。
こんな図書館で勉強できるフランスの学生はなんと幸せなんだろうか。
席は11:00で学生達で満席、みんなガリガリ勉強していた。寝ている人なんて一切いない。
僕の大学は寝ている人はおろか、いびきをかいている人もいるのに。
そんなことを思いつつ、僕はやるべきことを思い出す。
本の貸し出しカードに僕の名前を残さなくてならない。
本を手に取ったその瞬間、
貸し出しカードがないぃぃぃぃ!!
はい、当たり前でございます。
耳をすませばなんて何年前の映画だよ、てか日本の話だろうがよ。
しょうがないので着席し、フランス語の勉強をすることにした。
まあ作戦失敗で面白くはないので、
わざと消しゴム落とすという女子中学生並みのことやってみたりしたが、特に何もなし。
アニメ顔負けのストーリーを紡ごうと思ってたのに。
そんな都合のいい出会いなんてないですよね、はいすいませんでしたー。笑
僕は今日一日をフランス語に捧げた。