若さが贈る

いつまでも、心に青春を。

23の夜。

フライト日

午前9時、成田空港についた。

航空会社はブリティッシュエアウェイズ。

ロンドン経由でパリに行く。

 

周囲を見渡すと英語を話している外人、記念写真撮ってる日本人。

テンション上がりすぎた僕はにやけるのを我慢するので精一杯で、

今までの憂鬱な気分は何だったんだと言いたくなるくらいだ。

 

早速チェックインの為BA(ブリティッシュエアウェイズ)のカウンターへ向かう。

するとBAの日本人社員さんが笑顔で近寄ってきた。

 

「BAをご利用ですか?」

「YES.」

「えっ?」

「あ、すいません。はい、そうです。」

 

 

はい、すいませーん、調子乗りすぎましたー。

これは恥ずかしい。

 

フライトまで時間があったので

フランス人の性格についてネットで調べてみることにした。

彼を知り己を知れば百戦あやうからずってやつ。

まあだいたいまとめると、

・自己主張が強い

・言い訳が酷い

・愛想笑いなんてしない

・情に深いところもある

・誇り高い人々である

 

なるほどなーと思いつつ、

飛行機の中ではどうやって現地でコミュニティを作るか作戦を立てる。

ノートに噛り付きながらパリに着いてしまう事に緊張している僕とは対照的に、周りはロンドンに観光に行くらしき日本人ばかりで、ガイドブック片手にわいわいと騒いでいる。

 

「何やってんだろうな」

 

たまーに道を見失いかける23の夜www

 

 

そして、現地時間21:45。

遂にパリに着いた。

荷物の受け取りなどを行いなんだかんだで空港を22:40くらいに出ることに。

メトロ終わってないよね。。。?と若干不安になりつつ、予約していたホステルに向かった。

時間帯が時間帯なので気は抜けない。

(初日でいきなり怖いお兄ちゃんに囲まれましたとかなったら笑えない、マジ勘弁)

 

無事24時前にホステルに到着しチェックイン。

今回泊まるホステルは、1階がバースペースになっていた。

そして

ここから毎度ながらの葛藤タイム入ります。

バーにはたくさん人がいる。

これは仲良くなる絶好のチャンスだ。

いやでも、あそこに飛び込むのは僕にしてはかなりの勇気が。。。

 

かれこれ30分以上繰り返し、僕は5ユーロを握り締めてバーに向かった。

 

「Hey,man! Where are you from??」

Oh, god ! まじでありがとう。

60歳ぐらいの男性が陽気に話しかけてきてくれた。

逃げなくてよかった。

僕は心の底からそう思い、手に取ったビールで男性と乾杯をした。

 

彼の名前はディヴィットでアメリカから来ているらしい。

会話中は全く英語が出てこず、やっぱしゃべれんなと頭の片隅で思いながら、日本人と欧米人の性格、仕事のやり方の違いなどについて2時間くらい話し込んだ。

印象に残ったのはアメリカが日本よりもテクノロジー大国だと言い切っていたことだった。日本は一部の地域に工場が集まり車などの製造業が集中的に強いだけで、アメリカは全土・全分野でオールランドに発達していることが理由らしい。

 

一段落ついた後、彼がいきなり別の話題を振ってきた。

「I want to se.....th you.」

ちょっと「ん?」とは思ったが、話の5割は聞き取れていなかったので躊躇なく聞き返したのが間違いだった。

 

「I want to taste you. I meke you happy.(ペロリ)」

 

ゲイに告白されて、眠りについた。

そんな23の夜だった。